自己表現3つのタイプ
自己診断チェックつき
「人に合わせすぎて疲れる」「つい強く言ってしまって後悔する」。そんな悩みの背景には、自分でも気づいていない「伝え方のクセ」があるかもしれません。
自分の気持ちや考えを相手に伝えることを、「自己表現」といいます。アサーティブコミュニケーションでは、この自己表現のしかたを「受け身型」「攻撃型」「アサーティブ型」の3つに分けて考えます。この記事では、チェックリストで自分の傾向を確かめながら、それぞれのタイプの特徴と、アサーティブな伝え方に近づく一歩を紹介します。
アサーティブコミュニケーションの基本は、「アサーティブコミュニケーションの基礎知識」のページで解説しています。
3つのタイプの違い|早わかり

受け身型|言いたいことを飲み込む
自分の気持ち:後回し
相手の気持ち:優先
ありがちな口ぐせ:
「大丈夫です」
「私は何でもいいです」

攻撃型|相手を押しのけて主張する
自分の気持ち:優先
相手の気持ち:後回し
ありがちな口ぐせ:
「普通はこうでしょ」
「どうしてやらないの?」

アサーティブ型|率直に相手も尊重する
自分の気持ち:大切にする
相手の気持ち:大切にする
ありがちな口ぐせ:
「私はこう思います。あなたはどうですか?」
自己診断チェック
受け身型チェック
最近の自分を思い浮かべながら、当てはまる項目にチェックをつけてみてください。

□ 頼まれると、予定が詰まっていても「いいですよ」と答えてしまう
□ 本当は嫌でも、その場では笑顔で合わせる
□ 「どうせ言っても変わらない」と思って、黙ってしまう
□ 謝る必要がないときも、つい「すみません」と言う
□ あとから「あのとき言えばよかった」と思い返すことが多い
攻撃型チェック
□ 自分の意見が通らないと、イライラして声が大きくなる
□ 「普通は〜でしょ」「どうして〜しないの?」とよく言う
□ 相手の話を最後まで聞く前に、結論を言ってしまう
□ 正しいことを言っているのに、なぜか相手に距離を置かれる
□ 言い過ぎたと後悔することがある
アサーティブ型チェック
□ 断るときに、代わりの案を添えることがある
□ 自分の気持ちを「私は〜」で伝えられる
□ 意見が違っても、相手の話を最後まで聞ける
□ 「わからない」「できない」を素直に言える
□ 伝えたあと、相手の反応に必要以上に引きずられない
結果の見方
いちばん多くチェックがついたタイプが、今のあなたの傾向です。複数が同じくらいなら、場面によってタイプが変わっているのかもしれません。チェックがひとつも当てはまらなくても、すべて当てはまっても、気にしなくて大丈夫です。今の自分の傾向を知るきっかけとして、気軽に使ってください。
このチェックは、医学的・心理学的な診断ではなく、自分のクセに気づくためのものです。「どれかに当てはまったから、だめ」ということはまったくありません。
タイプ別の特徴と気をつけたい事
受け身型

相手を気づかい、場の空気を大切にできるのが強みです。背景には、「嫌われたくない」「迷惑をかけたくない」という優しい気持ちがあることが多いタイプです。一方で、自分の気持ちを後回しにし続けると、ストレスが少しずつたまっていきます。
気をつけたいのは、我慢がたまったあとに、ある日突然、感情があふれてしまうことです。周りは急な変化に驚き、本人も「どうしてあんなことを言ってしまったんだろう」と、自分を責めてしまいがちです。
攻撃型
物事をはっきり言えて、行動力があるのが強みです。背景には、「ちゃんと伝えたい」「わかってほしい」という思いがあることが多いタイプです。一方で、相手の気持ちを後回しにすると、相手が萎縮したり、本音を話してくれなくなったりします。
気をつけたいのは、相手が黙っているのを「納得してくれた」と受け取ってしまうことです 。実際には、「言っても無駄だ」と思われているだけかもしれません。
アサーティブ型
自分も相手も大切にしながら、率直に伝えられる状態です。ただし、いつも完璧にアサーティブでいられる人はいません。疲れているときや、緊張する相手の前では、誰でも受け身や攻撃に傾くことがあります。
タイプはどうやって生まれるの?
自己表現のタイプは、生まれつきの性格ではありません。育った環境や、これまでの人間関係、その日の疲れ具合などによって、変わっていくものです。どのタイプも、その人が人間関係のなかで身につけてきた「工夫」であり、悪いものではありません。大切なのは、今の自分に合った伝え方を、これから選び直せるということです。
場面によってタイプは変わる
多くの人は、ひとつのタイプに固定されているわけではありません。
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職場では受け身型でも、家では攻撃的になる
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友人には気をつかうのに、パートナーにはきつく言ってしまう
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普段はアサーティブでも、疲れている日は黙り込む
どの場面で、どのタイプになりやすいか。それを知っておくだけで、「今、受け身になっているな」と気づけるようになります。気づけたら、それが変化の第一歩です。

アサーティブ型に近づく一歩
受け身型の方へ|すぐ答えず「考える時間」をもらう

いきなり本音を言わなくても大丈夫です。まずは、頼まれたときに「少し考えさせてください」と、返事を保留する練習から始めます。即答をやめるだけで、「断る」という選択肢が見えてきます。
攻撃型の方へ|一呼吸おいて「私は」で言い換える
言いたくなったら、まず一呼吸。そして、相手を責める言い方を、自分の気持ちの説明に言い換えます。
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「どうして終わっていないの?」→「まだ終わっていないようで、私は心配です」
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「普通はこうするでしょ」→「私はこうしてもらえると助かります」
アサーティブ型の方へ|できない日があってもよい
疲れた日にうまく伝えられなくても、自分を責める必要はありません。「今日は余裕がなかった」と振り返り、次の機会にまた試せば十分です。うまくいった場面があれば、「どんなふうに伝えたか」を思い出して、メモしておくのもおすすめです。自分に合った伝え方の見本になります。
具体的な伝え方の型は、「アサーティブコミュニケーションのやり方」のページで紹介しています。
オンラインで気軽に学んでみませんか
日本アサーティブクラブでは、自分の伝え方のクセに気づき、アサーティブな表現を練習できる講座を、オンライン(Zoom)で開いています。
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アサーティブコミュニケーション入門講座:基礎から学びたい初心者の方向け
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アサーティブコミュニケーション応用講座:DESC法を使って、断る・頼む場面をロールプレイで練習
どちらも初心者歓迎、参加無料です。ひとりで読むだけでは難しい「実際に口に出す練習」を、ゆるっと楽しく体験できます。
まとめ
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自己表現には、受け身型・攻撃型・アサーティブ型の3つがある
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チェックリストは、診断ではなく「自分のクセに気づく」ためのもの
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タイプは場面によって変わり、いつも完璧なアサーティブ型の人はいない
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受け身型は「考える時間をもらう」、攻撃型は「私は」で言い換える